車の安全性を確保する上で、骨格部位の取替・鈑金（修正）は計測をともないます。変形の復元だけでなく、寸法の復元が安全性の確保の上で最も大切となります。

したがって、目視や勘あるいは部品合わせでの修復は危険です。カーメーカーの提供する車体寸法図に基いて、計測をしながら復元しなければなりません。したがって、完成検査で、もしくは納車後に、もし、不具合が生じた場合は、見積り落ちまたは修理漏れによる不完全修理となります。

指数テーブルの摘要欄は取替・鈑金（修正）を含めた範囲の取替指数のものを参考に使用します。

見積における作業手順と実作業は工場の設備や作業者のスキルによって、必ずしも同一とならない場合もありますが、仕上りレベルと作業の範囲は、見積りで指示したものを下回ってはなりません。

大破の損壊事例など、外側の部品を外した段階で、損傷（波及）が新たに発見・確認できる場合があります。その場合は、お客様に連絡し、了解（理解）をいただいてから作業を継続します。見積りの段階では、点検または脱着点検、分解点検とし、保留項目とします。このように、車体整備においては骨格修理途中で見積段階で予定していた修理方法や作業範囲が変更となることがあります。安易に推測だけで判断することは不完全修理の原因となり、お客様にかえってご迷惑をおかけする結果となりかねません。

（事故車修理見積り事典より抜粋）

車体寸法図の入手方法

下記の各資料が発行されています、いずれも自動車修理専門書店TEBRA にてお求めいただけます。